伊原監督ブチ切れ!五輪派遣「1球団2人枠」厳守を主張

伊原監督と伊東監督=右 パ・リーグの2004年「理事・監督合同会議」が15日、都内のホテルで開かれ、オリックス・伊原春樹監督(54)がアテネ五輪派遣選手枠に関し、「1球団2人枠」の現行ルール厳守を主張した。枠撤廃を求める日本代表・長嶋茂雄監督(67)のみならず、一部で同調の動きをみせるセ・リーグに怒りを大爆発させた。〔写真:オリックス・伊原監督=左=は五輪派遣枠拡大に猛反発。セ・リーグに不満をぶつけた。右は西武・伊東監督=撮影・浅野直哉

 監督会議を終え、一番あとに姿を現した伊原監督の顔は紅潮していた。「1球団2人枠」撤廃への動きに嫌悪感を示しながら、一気に持論を展開した。

 「パ・リーグはシドニー五輪にも協力したわけでしょ。お年を召されて人間は成長していくものですが、(シドニー五輪)当時、(プロ派遣に)大反対したところが今さら、どうのこうの言うのはおかしいですよ」

 派遣問題については一昨年11月のオーナー会議で、「1球団2人枠」の方針が決まった。五輪期間中もペナントレースを続行し、球団間の平等を保つためだった。

 それが一転、昨年12月に日本代表・長嶋監督が枠撤廃の希望を表明。これに阪神・星野SDらが賛同の意を表した。さらに今月5日、巨人が正式要請を条件に譲歩を示唆すると、長嶋監督は21日の日本代表編成委員会で正式要請すること明かすなど、枠撤廃の動きが加速していた。

 それらに警笛を鳴らした格好だ。「オーナー会議で決められたことを変えるのはどうか。決めごとは決めごとですよ。オーナー会議自体が薄っぺらいものになってしまうでしょ」と、球界全体で決めた方針の遂行をあくまで訴えた。

 そこにはセ・リーグに対する不信感もある。2000年シドニー五輪ではセ・リーグは主力のプロ派遣に反対。結局、主力級の派遣は松坂(西武)、黒木(ロッテ)、田中幸(日本ハム)、中村(近鉄)、松中(ダイエー)、田口(オリックス)らパ・リーグの選手に限られた。

 アテネ五輪では長嶋監督がチームを率いることで、これまでにない盛り上がりとなっていることは確か。ただ、その流れに乗って無条件に協力するのでは、ペナントレースの興味をそぎかねない。伊原監督は古巣の西武が台湾代表の張、許の2投手を抱え、一気に4選手が抜ける危険性も訴えるなど、パ・リーグ全体のことも視野に入れていた。

 「長嶋さん批判? そういうつもりはないです。12球団から24人で立派なもの(チーム)ができますよ」

 論客で知られる今回の伊原発言。パ全体の声を集約したものでもあり、今後の長嶋ジャパンの編成に大きく影響を及ぼすのは必至の情勢だ。

 ◆近鉄・梨田昌孝監督 「ウチとしては1人は出てほしい。イメージもありますからね」

 ◆西武・星野好男球団代表 「まだ、議題にあがっていない。長嶋さんも本当に、そう(派遣枠拡大を)考えているのか分かりません」

 ◆日本ハム・小嶋武士球団代表 「基本的には機構に従っていく。出せるところは出そうということでしょう」

 ◆ロッテ・川北智一球団代表 「29日の実行委員会で、こちらの考えは言います」

★西武・伊東監督が厳しいチーム状況をアピール

 昨季まで指揮を執っていたオリックス・伊原監督の“援護射撃”をうけ、西武・伊東新監督も厳しいチーム状況をアピールした。昨年11月の五輪予選は松坂、和田に加え、台湾代表として許、張も出場。「今年は台湾の2人も選ばれるだろうし、リスクを背負うことになる。次回にもこういう球団が出てくるだろうし、ちょっと決め方を考えてほしいね」と提言した。

★抗議権、公認球などが議題に

 パ・リーグ監督会議はプレーオフ制度導入の承認とアテネ五輪出場枠問題のほか、審判団から出された抗議権と飛距離にバラツキのある公認球が議題に上った。

 抗議権は、審判団から「監督だけではなく、コーチまでも加わる抗議は耐え難い。監督だけに徹底してもらいたい」との申し入れがあったもので、今後は各監督が努力していくことで一致した。

 使用球は監督サイドが審判団に「今まで以上のチェック」を要望した。

12球団の五輪派遣枠撤廃に対する反応
《パ・リーグ》《セ・リーグ》
ダイエー阪  神
西  武中  日×
近  鉄巨  人
ロッ テヤクルト
日本ハム広  島
オリックス×横  浜
】○−賛成 △−不明確 ×−反対。△は球団
フロントと現場の意見が一致しないなど、態度を明ら
かにせず

パ・リーグが今季導入するプレーオフ

 ◆実施方法 第1ステージとしてレギュラーシーズン勝率2位−3位が3試合制を行う。さらに第2ステージとして同勝率1位と第1ステージ勝者が5試合制を行い、勝者が日本シリーズへ。

 ◆期間 第1ステージが10月1−3日。第2ステージが10月6−11日

 ◆アドバンテージ レギュラーシーズン勝率1位が第1ステージ勝者に5ゲーム差以上の差をつけていたときは、第2ステージで1勝分のアドバンテージを持つ。

 ◆同率チームが出現した場合 3位チームが2球団のとき、1試合の決定戦を行い、第1ステージ出場球団を決定。

 ◆延長戦および引き分けの扱い 延長回数は12回まで。引き分けを設定して、同じ勝敗数のときはレギュラーシーズン上位球団の勝利と認定。


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