【マラソン】マラソン妨害男は元司祭、過去にも乱入騒ぎ

デリマ(左)と妨害男 男子マラソンで沿道から男がコースに乱入し、トップを走っていたバンデルレイ・デリマ(ブラジル)に体当たりして歩道に押し出すハプニングが起きた。デリマは数秒後にレースに復帰したがリズムを乱し、間もなく後続の選手に抜かれて銅メダルに終わった。

写真:トップを独走中、走りだしてきた男(右)に飛び付かれるデリマ(AP)



 五輪最終種目の結果に影響を与えた事件に、ギリシャ当局の警備の甘さが問われそうだ。

 警察によると、男はアイルランド出身の元司祭で50代後半。拘束後の調べに対し「キリストの再臨に備えて(デリマを)捕まえた」などと供述しており、警察は「精神的に重大な問題があるようだ」としている。

 元司祭は昨年のF1英国GPでもレース中にコースに侵入。アテネ通信によるとテニスの全英オープンでも過去に乱入騒ぎを起こしたという。

 赤い巻きスカートに緑のベレー帽姿の元司祭は、36キロ付近で左側からコースに侵入。デリマに飛び付き、抱えるようにして観客で埋まる右側の歩道に押し出した。

 その後、ショックを受けながらも力走を続けたデリマはレース後、「勝てると信じ集中して走ったが、事件で金メダルを失った」と悔しさをにじませ「相手がナイフを持っているかもしれないと思い、殺されるかもしれないと怖くて仕方なかった」と語った。

★デリマのスポーツマンシップたたえIOCが特別メダル贈呈

 国際オリンピック委員会(IOC)は29日、デリマのスポーツマンシップをたたえ、近代五輪の父クーベルタン男爵の名前を冠したメダルを贈呈することを決めた。

 ブラジル陸連は同日、デリマにもう一つの金メダルを贈るよう求めたが、国際陸連(IAAF)に却下された。ブラジル側はこれを不服としてスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴する意向を示した。

★マラソン乱入男に有罪

 【アテネ30日共同】AP通信によると、アテネ五輪男子マラソンを妨害した男に対し、ギリシャの軽犯罪を担当する裁判所は30日、執行猶予付きの禁固1年と罰金3000ユ−ロの判決を言い渡した。


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