北島着用−ミズノ社製全身水着
競泳男子平泳ぎの北島康介(21)=東京SC=は、100メートルで4位に終わったシドニー五輪から飛躍的にレベルアップし、アテネでは金メダルを狙う。着用する“勝負水着”も、4年前から大きく進化したモデルだ=写真。
★男子4%、女子3%の抵抗低減に成功
水着の進化の歩みは、水の抵抗との戦い。北島が今回着るミズノ社スピードブランド水着は、シドニー五輪時の同社のものと比べ、全身型着用の場合、男子4%、女子3%の抵抗低減に成功した。
特に体の凹凸差がある女子用は、男子と素材の組み合わせを変えた。凹凸が水を通過した後に体の周りで発生し、抵抗の原因となる渦を減らすのが、目的。マネキンを使った実験のため単純にタイム換算はできないが、開発担当者によると、最も早そうな“裸”よりも、水着を着た方が抵抗は少ないということだ。
映画「マトリックス」の効果を手がけた特撮会社が開発に協力したことで話題の水着。自動車レースF1で使われる数値流体力学、コンピューター上のバーチャル選手による解析など、技術が詰め込まれている。北島も「着やすくて、軽い」とお気に入り。“水面下”での進化は、どんな成果をもたらすのか。 (アテネ五輪取材班)
★水着の歴史
戦前の素材は、絹が主流。その後、綿、ナイロン、と変遷し、現在はさまざまな低抵抗素材が使われている。
形状も変化した。戦前は、男子も女子用のように上半身まで覆う水着を着用。女子では76年モントリオール五輪あたりまでは、短いスカートが付いた、明らかに抵抗の高いものも競泳用として使われていた。84年ロサンゼルス五輪では、ファッション性も高いハイレグが登場。最近は、手の先から足先まで覆う全身型を使う選手も多い。
|