【水泳】松田丈志と山本貴司、五輪のダブル出場決める

松田丈志(左)と山本貴司 水泳日本選手権 第4日(23日、東京辰巳国際水泳場)。男子200メートルバタフライ決勝は、松田丈志(19)=中京大=が1分56秒60で1位。日本記録保持者の山本貴司(25)=近大職員=も1分56秒81で、アテネ五輪のダブル出場を決めた。男子200メートル背泳ぎの準決勝では、森田智己(19)=セントラル=が1分59秒10をマーク。1992年以来12年ぶりに、日本記録を0秒39も更新した。〔写真:デッドヒートを演じた松田丈志(左)と山本貴司。アテネへ2人で勝ちに行く=撮影・奈須稔

★19歳の松田、日本記録保持者・山本を下す

 激しいデッドヒートの末、青光りする頭が1つ前に出た。19歳の新鋭・松田だ。日本記録保持者の山本を下し、五輪出場へ名乗りを上げた。 「サイコーにうれしいです。自分を信じて、ラスト50メートルは気持ちを全部ぶつけようと思いました」。歓喜の表彰台で、笑顔を浮かべたのは一瞬だけ。すぐに気持ちを切り替え、この日の最終レースの1500自へ向かった。男子競泳陣では数少ないオールラウンドスイマー。前日22日の1500自予選では15分9秒52の日本記録まで樹立したが、この日はさすがに200バタの疲れもあって1500自では優勝したものの五輪派遣標準記録は突破できず。でも、鉄人ぶりを見せつけた。

 大会前に剃り上げたスキンヘッドに、タオルは袈裟を想像するような紫色。泳ぐ“修行僧”に、2位の山本は握手を求めた。こちらはアトランタ、シドニーに続き、3度目の五輪キップを獲得。今大会で内定した選手では、唯一の3大会連続出場だ。

★「2人でメダルを取りたい」と山本

 山本は昨年7月のバルセロナ世界選手権で、400混継のリーダーとして銅メダルに貢献。平泳ぎのエース・北島康介も、尊敬する人間に挙げている。カナダの自宅では、夫人でバルセロナ、アトランタの五輪代表・千葉すずさんと生活。スタンドには姿を見せなかったが、左指の結婚指輪に思いを込めた。

 「今回はキレイに負けましたけど、代表を確実にしてホッとしていますわ。(松田には)いい刺激を受けました。2人でメダルを取りたいと思います」。8度目の日本選手権200バタ制覇は逃したが、山本は顔をクシャクシャにした。若手とベテランが競い合い、アテネの表彰台へと駆け上がる。

★松田 丈志(まつだ・たけし)

 1984(昭和59)年6月23日、宮崎県出身、19歳。東海SC所属。延岡学園高から中京大2年。昨年ユニバーシアード大会の200バタで優勝。400自、800自、200バタで高校記録を保持。1メートル84、78キロ。

★山本 貴司(やまもと・たかし)

 1978(昭和53)年7月23日、大阪府出身、25歳。イトマンSS所属。近大付高、近大を経て、現在は近大職員。96年アトランタ五輪から、2大会連続で出場。00年シドニー五輪では、100バタで5位入賞。03年世界選手権では200バタで銀メダル、400混継の銅メダルに貢献した。1メートル78、73キロ。

★森田智己、200平・日本記録で決勝に進出

 男子100メートル背泳ぎで日本新を打ち立て、代表入りを決めた森田智己(19)=セントラルスポーツ=が、200平準決勝でも、1分59秒10の日本新を樹立。92年に糸井統が記録した最古の日本記録をついに破り、トップで決勝に進出した。宮城県出身で、名伯楽・鈴木陽二コーチの指導で力をつけた期待の星。「決勝は、58秒台を狙ってがんばります」と、再更新での優勝を宣言した。


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