中村礼子、100の悔しさ晴らす涙の銅
女子200メートル背泳ぎ決勝で、五輪初出場の中村礼子(22)=日体大=が2分9秒88の日本新記録で銅メダルを獲得した。寺川綾(19)=近大=は2分12秒90で8位だった。〔写真:最後まであきらめない。中村が同タイムで3位のゴールに飛び込んだ=撮影・奈須稔〕
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鋭く水面を切る。腕を伸ばす。足をける。中村が筋肉を躍動させた。100背(16日決勝)では終盤の追い込みをみせながら4位。もう悔しい思いはしたくない。体のしんから完全燃焼し、ブシュシュルテ(ドイツ)と同タイムで銅メダルだ。
「タッチした瞬間は(メダルかどうか)わからなかった。ホントよかった…」
涙がポロリ、こぼれ落ちた。今季世界ランク1位のタイム(2分10秒09)を持つ実力者だが、数年前までは腕立て伏せが2回しかできなかったほどだ。「自分は普通。わかってるから、人より努力しないといけないんです」。猛練習が大舞台で大輪の花を咲かせた。
五輪に向け、行動は大胆だった。昨年9月の静岡国体で、バスで隣に座った北島康介を指導する平井伯昌コーチ(41)に直訴し、門下生となった。それからの猛練習で「すべてが変わった」。平井門下に入り、北島と競うように筋力トレに取り組み、100と200で五輪切符をつかんだ。
2度の世界大会で一度も決勝に残れなかった選手がここまで成長した。大殊勲のメダルを手にした中村の目は“戦士”になっていた。
(結城正)
| 中村 礼子(なかむら・れいこ) 1982(昭和57)年5月17日、横浜市都築区生まれ。22歳。3歳からヨコハマSCで水泳を始める。01年日本選手権の女子200背で初優勝。02年アジア大会200メートル背泳ぎ金メダル。昨年の世界選手権100背は準決勝で敗退。1メートル66。55キロ。 |
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★背泳ぎ 小さいころから背泳ぎが得意。中学から専門に
★趣味 ウインドーショッピングとスキューバダイビング。合宿中のオフなどに潜りに出かけることも
★授業 日体大体育学科所属だが、ほとんど学校には行けず。同級生の北島と同じように、メールなどで教授とやり取りしている
★卒論 平泳ぎの北島とともに、大学では、運動方法水泳研究室に所属。卒論は「メンタル面も含めた背泳ぎの技術に関すること」になる予定。教職課程もとっている
★好物 アイスクリームなどの甘い物
★五輪の思い出 シドニー五輪、女子400メートル個人メドレーで銀メダルを獲った田島寧子が一番、印象に残る。間近で「スゴイ練習をしている」と感じていたから、「(メダル獲得には)自然に涙が出てきた」
★感銘 五輪前の合宿中に、スタッフから借りた本に書いてあった「幸運は自らつかみ取るもの」という言葉に打たれ、実践しようと努力
| ★中村の女子100メートルVTR★ |
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| メダル獲得が期待されていた。準決勝はタッチが流れて、全体8位の泳ぎでギリギリの決勝進出。8コースからスタートした決勝は、3位のマナドゥ(フランス)から遅れることわずか0秒17差の1分1秒05で4位に。レース後、「世界は甘くないんだなぁと痛感した。ホントにメダルを獲りたいという気持ちがないと、獲れない」。得意の200メートルへ気持ちを入れ替えた。 |
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