【水泳】北島2冠へ、平井伯昌コーチの戦略

平井伯昌コーチ 北島を指導する平井伯昌コーチ(41)=写真=は15日のレース後、満足そうに、金メダル獲りへの戦略と、練習を振り返った。



 大会前の高地合宿(スペイン・グラナダ)に出発する前は、風邪に加え、左ひざにできたガングリオン(血節腫)の痛みで体調は最悪。「どうなるかと思った」。徐々に調子を上げていては時間が足らない。そこで「いつもは6日練習して1日休むところを、3日練習で1日休み。3日ごとに負荷を増やしていく練習にした。厳しかったと思うが、やらないと間に合わなかった」。急ピッチで仕上げる方法をとった。

 決勝前夜、眠れずに、試合のビデオを繰り返し見た。「ターンのところは、康介の方がハンセンより、0・3〜0・4秒速いと分かった」。勝負どころを決めた。ウオーミングアップでは、めったに注文を付けないが、この時は、「タッチのイメージを付けろ」と指示。北島は壁にタッチした後、数回水をかく練習を重ねた。本番ではターンの際のタッチ時は北島は3番手だったが、折り返した直後はトップに躍り出ていた。練習が実った。

 「スタートして25メートルまでとターンしてからの15メートルは、康介の方が速い。前半50メートルをきちんと19ストローク(19回水をかく)で泳げば、28秒4より下がらないはず。慌てないでラスト勝負で行こうと言った」。ハンセンの前半タイム28秒22に対し、北島は28秒24。前半に食らいつき、後半でまくる作戦は、タイム設定も含め、的中した。「ターンはデータの上で確実に速くなっている」。100メートルよりターン回数の多い200メートルでも、心強い武器となりそうだ。

平井 伯昌(ひらい・のりまさ)
 昭和38(1963)年5月31日、東京・足立区生まれ。41歳。早実高−早大。大学時代に水泳部選手からマネジャーに転身。指導者としての才能を発揮し、東京SCのコーチとなる。北島は中2から指導する。


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