【水泳】丸刈りでザブン、北島は金への号砲を待つ

 競泳男子平泳ぎの世界王者、北島康介(21)=東京SC=は14日の100平予選で出陣。13日は、短髪にした気合十分の頭で会場で試泳した。12日に発表された予選スタートリストで、昨年の世界選手権3位のジェームズ・ギブソン(24)=英国=と同組入り。予選でのガチンコ勝負で調子を上げ、15日の決勝で勝つ。〔写真:会場プールでスタートの練習をする北島。髪の毛を丸刈りにし、水の抵抗が減った=共同



 日本選手団主将の柔道・井上康生のような丸刈り頭で本番プールに登場した北島は、最終調整で体を動かした。選手団首脳が厳戒のピリピリムードに入ったため、言葉は発しなかったが、本人は笑顔も見せるなどリラックスした様子だった。

 予選の組分けは、申し分ない。100平予選は、ライバルのひとりギブソンと同じ7組。前半から飛ばしまくりギブソンと競れば、北島も課題のひとつである前半50メートルのタイムアップが見込める。予選から、好タイムで波に乗っていける。

 出陣を前に、うれしいプレゼントもあった。世界的トランペット奏者、日野皓正さんの二男で、ベース奏者の日野賢二さん(36)が、アテネでの活躍を応援する曲を作り、8日にイタリア・サルデーニャ島で合宿していた北島を訪れ、CDを自ら届けに来てくれた。

 「GO FOR DA GOLD!!」と題し、ジャズ調の曲にラップが乗せられた作品。昨年の世界選手権などの活躍で北島のファンになったという日野さんが、五輪に合わせて作った。北島も「元気が出る曲」と気に入っている。レース前にはヘッドホンで音楽を聴いて集中することも多い北島は、アテネ出陣前にはこの曲で気持ちを高めるかもしれない。

 準備は整った。14日の予選で上位16人に入れば、同日の準決勝へ進出。そこで8位以内となれば、15日の決勝へ−。

 前日の会見で「気持ちは高ぶってきている。金メダルを目標に悔いのないレースをしたい」と話した北島。準備は整った。あとは本番の号砲を待つだけだ。

結城正


★北島喜怒哀楽★

 ★歓喜 昨年7月の世界選手権(スペイン)では100平で59秒78、200平で2分9秒42をマークし、2種目で世界新記録を達成

 ★低迷 五輪選考会を兼ねた4月の日本選手権100平、200平で優勝。しかしそれぞれ1分0秒39、2分10秒70と自己ベストを更新できず

 ★敗戦 6月の欧州GPで2大会に出場。バルセロナの100平は1分11秒11で制したが、ローマでは200平で2位、100平で3位と連敗

 ★記録 7月の米国代表選考会で、ハンセンが100平を59秒30、200平を2分9秒04で泳いだ。北島の世界記録が一気に2つとも破られた

 ★逆襲 9日のイタリア・サルデーニャ島合宿の最終練習で100平を試泳(50メートル×2)し、合計タイム58秒77。本番直前で復活を遂げた

男子100平予選主なメンバー
コース名 前(国  名)
▼6組
スロードノフ(ロシア)
ミュー(英  国)
▼7組
コロンコ(ドイツ)
タヒロビッチ(スロバキア)
ギブソン(英  国)
北島 康介(東京SC)
デュボスク(フランス)
ファンファルケングード(オランダ)
フィラバ(フィンランド)
ログリー(クロアチア)
▼8組
ハンセン(米  国)


★松田は気持ちよく4000m泳ぐ

 イタリアのサルデーニャ島での最終合宿を終えた男子バタフライの山本貴司(近大職)、女子自由形の山田沙知子(関大、コナミスポーツ)ら競泳第2陣が12日、アテネ入りし、会場となる水泳センターメーンプールで初練習した。

 山田らは選手村に入ったあと夜から泳ぎ、プールの感触を確かめた。山田は「意外にスタンドは小さい。今回はけがもないし体調もいい。自分でも楽しみ」と笑顔で話した。

 軽めの練習に抑える選手が多い中、男子の自由形、バラフライの3種目に出場を予定している松田丈志(中京大)は約4000メートルを泳ぎ「うれしいし、気持ちがいい。泳ぎやすかった」と初の五輪の舞台を心待ちにしていた。


著作権、リンク、個人情報について