キャンプを打ち上げた藤川監督。石井の離脱はあったが、若手の成長も感じ取った(撮影・中井誠) 阪神春季キャンプ(25日、沖縄・宜野座)阪神は25日、沖縄・宜野座での春季キャンプを打ち上げた。藤川球児監督(45)は投手MVPに木下里都投手(25)、石黒佑弥投手(24)を選出。手応えなし、キャンプMVPゼロに終わった昨年11月の秋季キャンプから3カ月。石井大智投手(28)の離脱というアクシデントもありながら「黙って積む」というテーマで「没頭」したナインに目を細めた。
キャッチボールする阪神・石黒佑弥=バイトするならエントリー宜野座スタジアム(撮影・水島啓輔)黙々と技術を積み上げたナインが頼もしい。就任2年目の春季キャンプ打ち上げはあいにくの雨模様。それでも、藤川監督の表情は晴れやかだった。石井離脱の緊急事態も影響はない。次々と飛び出す選手の名前が充実の1カ月を物語った。
「投手であれば石黒、それから木下。このあたり非常に伸びてきたなというところを感じますね。頼もしい3月にしていかなければというところ」
凡事徹底、没頭に加えて、「黙って積む」とテーマを掲げた春季キャンプ。1、2軍の壁を壊し、宜野座組、具志川組と分け隔てなく選手の姿勢を見てきた。
11日の紅白戦(宜野座)では、ブルペンの絶対的支柱・石井が負傷するアクシデントもあった。「左アキレス腱断裂縫合術」の手術を受けた右腕は開幕どころか今季中の復帰も絶望的な状況。石井の抜けた穴は当然、痛いように思える。
それでも、指揮官という立場で「チームとしてはあまり影響はないですね。常にそういうこと(離脱)はある。戦力がダウンしたとは思ってない」と言い切った。それは、監督就任当初から、そして2年目のシーズンに臨むにあたって改めて課題に挙げた「右のリリーフ」に兆しが見えてきたからこそ。名を挙げた石黒、木下がポスト石井の候補になる。
「2年間かけて、彼らの中で浮き沈みがありながら、もう少し段階はあるでしょうけど、戦うところまでは来た」
石黒は今キャンプで実戦4試合に登板し、4回2安打無失点。投手MVPに「実戦系は他の人より入った印象があるので、シーズンを通してそういう目で見てもらえていたらうれしい」とうなずいた。今季初実戦となった8日の日本ハム戦(名護)から150キロ台の直球を連発していた木下も「2年目で勝負の年。今年やらないと生き残っていけないので、その中ではいいキャンプを過ごせた」と胸を張る。