モイネロとタッチを交わすソフトバンク・王貞治会長=みずほペイペイドーム(撮影・萩原悠久人) (パーソル クライマックスシリーズ パ ファイナルステージ、ソフトバンク1-7日本ハム、第5戦、3勝3敗、19日、みずほペイペイ)ソフトバンク・王球団会長は、静まり返るドームの通路を歩きながら、宿敵相手の敗戦を受け止めた。
「しようがない。きょうは向こうのいい面が出て、うちの悪いところが出た。守りのミスもあったからね」
四回に3点を奪われて相手に主導権を握られると、打線も反撃の糸口を見つけられない。六回には山川のダブルエラーも絡んで追加点を許し、七回に山川のソロ本塁打でやっと完封負けを阻止するのが精いっぱいだった。今季最後までリーグ優勝を争った日本ハムの勢いに完全に飲まれてしまった形だ。
レギュラーシーズンと同様、CSでも、王会長は本拠地での試合前には一塁ベンチに座り、打撃練習を一球一球チェックする姿を見せた。引き揚げてくる選手には激励の声をかける。監督時代はケージ裏でのルーティーンだったが、ユニホームを脱いでからもその姿勢は変わらない。
最終戦で勝利するか引き分けで、大舞台への切符をつかむ。その先に待ち構えるのは、ダイエー監督時代の2003年の日本シリーズで、4勝3敗の激闘の末に制した阪神だ。総力戦となる大一番へ「あしたはコイン投げみたいなものだから、あした、あした」と鼓舞した。(澄田垂穂)