お立ち台でファンに手を振るソフトバンク・柳田悠岐=みずほペイペイドーム(撮影・渋井君夫) (パーソル クライマックスシリーズ パ ファイナルステージ、ソフトバンク3-0日本ハム、第2戦、ソフトバンク3勝、16日、みずほペイペイ)しびれる展開で待望のアーチが飛び出した。ソフトバンク・柳田悠岐外野手(37)が決勝3ラン。2連勝で2年連続の日本シリーズ進出に王手をかけた。
「ここで打ったら、お立ち台で皆さんに『はじめまして』とあいさつできると思って、必死こいて打ちました」
千両役者のひと振りが大歓声を巻き起こした。0-0の八回1死一、二塁で打席へ。打ちあぐねた福島が降板し、代わった2番手・上原の3球目150キロを振りぬいた。打球は左翼席へ。膠着(こうちゃく)状態を打破し、右腕を振り上げて気持ちをあらわにした。
「シーズン中、活躍できなかったので、取り返せるように」
偽らざる思いだろう。今季序盤の4月に自打球で右脛骨骨挫傷で長期離脱。回復は遅れ、約5カ月半にわたって不在となった。リーグ優勝にほとんど貢献できなかった思いがある分、いまこそ短期決戦での強さを発揮するときだ。
CSでの通算本塁打は、球団OBの内川聖一氏と並び歴代最多の10本目となった。15日に球場を訪れていた内川氏と会った際に話題になったといい、「意識していました。内川さんを超えたい」と笑った。
小久保監督は「あそこで打てるのがスーパースター。ここしかないという場面でよく打ってくれた」と柳田に脱帽し、「一気にいきたい」とCS突破へ力を込めた。5年ぶりの日本一に向け、大きな舞台でスポットライトをかっさらうベテランの力は、まだまだ必要だ。(上阪正人)