13日のDeNA戦で九回に登板したヤクルト・北村拓己 (セ・リーグ、ヤクルト-DeNA、23回戦、13日、神宮)2球団で〝投手〟を兼務した。内野手のヤクルト・北村拓己(30)が12日のDeNA戦(神宮)で8点差をつけられた九回表に4番手として登板。結果は1回2安打1失点だったが、チームのために腕を振る姿で多くのファンを魅了した。
「(試合展開的には)本当はあってはいけないというのはありますけど、チームのために監督が『いってくれ』ということだったので、僕の中ではいけませんというのはなかった」
チームを思う姿勢は、2年前も一緒だった。2023年9月2日のDeNA戦(横浜)の4―12の八回にも登板。5点を失った七回の守備中にベンチで野手を登板させる話が浮上した際に、真っ先に立候補したという。公式戦で投げるのは中学生以来だったが、迷いはなかった。
前夜も4点を失った八回表終了後、指揮官から「いけるか?」と言われ「いけます」と即答。シーズンも残り20試合を切る中、7連戦が2度続くハードな日程を考慮しての緊急措置だったが「みんなでやっていくしかないので、そのために(中継ぎを)1人休ませられた。明日に全力で勝ちにいくそんな感じですね」と淡々と思いを述べた。
登板翌日のこの日は、クラブハウスから試合前練習が行われた神宮外苑のこぶし球場までの往復で多くのファンから「ナイスピッチング」などと称賛する声が飛んだ。石川・星稜高、亜大と主将を務めてきた男が持ち前の献身性でチームの苦しい台所事情を救った。(樋口航)