【プロ野球中日対ヤクルト】 7回 力投するヤクルト・小川泰弘=バンテリンドームナゴヤ(撮影・中井誠) (セ・リーグ、中日0-2ヤクルト、17回戦、ヤクルト9勝7敗1分、26日、バンテリンD)らしさ全開の投球で中日打線を手玉に取った。ヤクルト・小川泰弘投手(35)が8回5安打無失点の好投で4勝目(4敗)をマーク。1分けを挟んだ連敗を3で止め、汗を拭った。
「単調にならないように一球一球、集中した。相手バッターの狙いを外すこと、タイミングをずらすことができた」
走者なしでもクイックで投げたり、投球時にボールを長く持ったり。間合いを変え、意表を突く。ベテランの投球術が光り、三塁すら踏ませなかった。週頭の火曜日。高津監督が中継ぎ陣の疲労を考慮し、ミーティングで先発陣に「頑張れ」とハッパをかけた中、96球で八回まで投げ抜き、指揮官は「よくあそこまで投げた。彼らしい投球だった」と評価した。
6月中旬から約1カ月半の間、ファームで過ごす中で大事にしたのが「タイミング」。打者との間合いなどを意識し、的を絞らせない投球を確立した。8月は2試合、13イニングを投げて無失点だ。家族も応援に駆け付けた地元・愛知で自身2連勝を飾り「家族がいる中で勝ててうれしい」と相好を崩した。
35歳になっても家族への感謝は尽きない。5人きょうだいの末っ子が、今でも思い出すのは愛知・成章高時代。すでに社会人として働いていた9歳上の長姉・順子さんから明るい茶色のグラブをプレゼントされた。「ずっと使っていた。頑張る原動力になった」と笑顔。プロとして活躍する今につながっている。
最下位のチームは5位中日との対決で5連勝。ゲーム差は5に縮まった。「次もいい準備をして臨むだけ」。踏ん張りどころの終盤戦。経験豊富なベテランがけん引する。(武田千怜)