21日の巨人戦で本拠地デビューしたヤクルト・下川隼佑=神宮球場(撮影・長尾みなみ) 名刺代わりの快投だった。ヤクルトの下手投げ右腕・下川隼佑投手(25)=オイシックス=が、21日の巨人戦の六回に3番手として神宮初登板し、2回無失点。堂々たる本拠地デビューを飾った。
「自分の投球のできることだけを意識した。持ち味を生かせてよかった」
若林、キャベッジを2者連続三振、泉口を二ゴロで上々のスタートを切ると、七回先頭の佐々木も見逃し三振に斬った。続く丸、岡本の球界を代表する強打者2人に対しても緩急自在の投球で翻弄し、左飛と二飛に仕留めた。
〝青柳の金言〟が生きた。7月末から米大リーグ、フィリーズ傘下2Aを自由契約となった青柳がチームに加入。阪神時代の2021年から2年連続で最多勝と最高勝率のタイトルを獲得し、22年は最優秀防御率も加えた投手3冠に輝き、ベストナインにも選ばれた実績十分の変則右腕は、新人の下川にとって最高の生きた教材だった。
神宮外苑で行われた投手練習で青柳とキャッチボールを行ったルーキーは、課題であるクイック投球時の重心の置き方などの伝授を受けた。「本人がどう思っているのか聞けると違った見え方になる。(一緒のチームになれて)いい環境、ラッキーだな」と笑顔を見せた。育成から這い上がった苦労人のプロ生活はまだ始まったばかり。「継続して結果を出せるようにやっていきたい」と下川。燕のサブマリンが、着実に成長曲線を描いていく。