24日朝、大阪の最低気温は21・8度だった。2024年セ・リーグの天王山2連戦が終わったからではないだろうが、一気に秋がきた印象だ。
終わったことを振り返ってもしようがない。阪神の次戦は、27日の広島戦(マツダ)。24日から3日間は試合がない。今回は思い切って、ケイバの話をしよう。
大詰めを迎えたペナントレースとは反対に、中央競馬では29日のスプリンターズステークスで秋のGIシリーズが開幕する。首を長くして待っていた方も多いだろう。
芝1200メートルで行われる秋の短距離王決定戦。スピード自慢が集う一戦を前に、少し心配なくらいかかり気味なヤツがいる。レース部中央競馬担当の増本隆一朗だ。
「今のところ、トウシンマカオでいこうと思っています。前走は先行勢での決着となりそうなところを、外から一頭だけ伸びて差し切った強い勝ち方でしたから」
その前走を思い出すと、増本は今でも胸が苦しくなる。
産経賞セントウルステークス。本社杯だ。当欄でも触れたが、いつも以上に絶対に当てたい、いや、当てなければならないレースだ。だが、増本が本命に推したサウザンサニーは9着。それどころか…。
「勝ったトウシンマカオは無印でした。苦手の左回りだったので切りました。レース前には会社のエライ方々の前で予想を披露したんですが、自信満々に『(単勝2番人気でも)トウシンマカオはいりません』と言ってしまって…。レース後はもう消えてしまいたかったです」
もちろん、消えるわけにはいかない。だから、表彰式でズラッと並んだ、増本の予想で痛い目にあった?上司とは目が合わないよう、いつも以上にレース後取材で食らいついた。
「前走は約4カ月ぶりだった始動戦で、陣営は『次はもっと良くなる』と声をそろえていました。それに今回と同じ舞台では今年のGⅢオーシャンステークスを勝っていますからね。これから行われる追い切りの動きや枠順も踏まえて、結論を出します」
そんな増本は今春に続いて、秋もレース部先輩記者の山口大輝とともに『YM砲 24年秋』としてGI予想合戦を繰り広げる。忘れた方も多いだろうが、この2人、春のGIシリーズを締めくくる宝塚記念でいい仕事をした。
6月22日付の最終面で増本が本命に推した単勝3番人気のブローザホーンが1着、山口大の本命で同7番人気のソールオリエンスが2着。YM砲の◎がワンツーフィニッシュで馬単は9380円の好配当だった。
「アレがYM砲としては最高の形ですかね。まあ、山口先輩はアレだけでしたけど。阪神、巨人みたいにシーズン終盤までもつれる方が面白いでしょうが、僕はソフトバンクのように序盤から圧倒したいですね。まあでも、相手は意識せず、読者の方に対して説得力のある予想をしたいです」
ゲートに入ってから急にやる気をなくす馬もいる。予想通りにいかないのも競馬も面白さだ。それでも信じて、馬券を買いたくなるような予想ができるか、どうか。
追い詰められた阪神にファンが求めるものも同じだろう。残り5試合。最後の最後まで信じたくなる戦いを―。