ドラフトも気になるが…。阪神ナインは日本シリーズに備えて甲子園で汗を流した 夕方の編集局。サブデスク席に座っていた阿部祐亮が激しく貧乏揺すりをしていた。
26日に開催されるドラフト会議の担当デスクに任命され、当日の記者配置も決めることになった。スカウト会議後の答えを待っていたが、阪神は1位指名を含め、公言することはなかった。
仮に球団幹部が「円卓勝負!」と言っても新聞に「円卓勝負」(つまり、ワカリマセン)と大きな見出しが躍ることはない。結局は「阪神の1位は◯◯」と書かなきゃいけない。これがまた…難しいんだ(すみません、ごめんなさい)。
以前、競馬の騎手に聞いたことがある。「レースが始まる前から勝ち馬って分かる?」と。「分かるわけないじゃないですか。もちろん、僕らは勝ち負けできる馬はこのあたりだと思ってはいますが、その通りになるとは限りませんよ」。ドラフト会議も相手がいる話である。え、マジ!?という場所にいる選手が指名されたら…。デスク席の電話を取って、現場の記者に「今から◯◯に行ってくれィ!!」と叫ぶわけだが、ドラフト会議が終わってしばらく経ってからジトッと白い目で見られたりするのがオチだ。
何が起こるか分からない。が、記者は意外と楽しんでいるときもある。阿部自身も現場時代は飛び出しの名人?だった。
2014年10月のドラフト会議。阪神の1位は横山雄哉、2位は石崎剛だった。いずれも新日鉄住金鹿島。カシマ!? 会場にいた阿部は何度も目をこすった。「タクシーで、すぐに行ってくれ」とカイシャ。品川から鹿島までは100キロ超。タクシーに乗って行き先を告げたら運転手さん(仮に名をXとする)が鶏のように「クエッ!」と声を上げていた(絶対にうれしい悲鳴じゃない)。