木浪がCSのMVP。第2戦のサヨナラ打など打率5割で文句なし! (セ・クライマックスシリーズ・ファイナルステージ第3戦、阪神4-2広島、阪神4勝、20日、甲子園)〝恐怖の8番〟が最高の栄誉を手にした。CSの最優秀選手(MVP)に選ばれた木浪は、やわらかい笑顔で激闘の3試合を振り返った。
「3戦とも大事な試合で、一戦一戦、自分の役割をしようと思って入っていた。それがしっかりできましたし、なにより守備がよかったのが全部いい方向につながったかなと思います」
驚異の打率・500(10打数5安打)に加えて、19日の第2戦では九回2死満塁でサヨナラ打。見せ場を何度も作り、3連勝に貢献した。MVP発表の前に行われた岡田監督インタビューの中でも「打のMVP」に指名され、目を丸くしながら帽子を取って一礼。誰も疑わない、まさに満場一致の勲章だった。
勝利の喜びを分かち合う虎ナイン。無敗でCSを突破した自らを「緊張しやすいタイプ」と表する。それでも「そういう自分がいると分かってやるのも大事」と受け入れ、大一番で力を発揮した。試合に入っていくための〝おまじない〟は「『早く(ボール)飛んでこい』って思ってやってます」。ネガティブな感情を排し、前向きにプレーをこなして試合に入る。その思いを象徴するかのように、この日は一回先頭で菊池の打球をダイビングキャッチ。思いの強さでボールを引き寄せ、MVPまでつかみ取ってみせた。
賞金合計200万円の使い道を問われ「まだ、全然決まってない」と苦笑いした。見据えるのは頂点のみ。自身初めての日本シリーズに向け、早くも気を引き締めた。
「日本シリーズなんてテレビで見るばかりだった。出る以上は自分の役割をしっかりやりたい」
絶好調のMVP男が攻守でがっちり支え、38年ぶりの日本一に向けて躍動する。(邨田直人)