18年ぶりの優勝から約1カ月がたち、虎はクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージで広島に3連勝(優勝チームに与えられる1勝のアドバンテージを含めて4勝)して日本シリーズ進出を決めた。今更かもしれないが、1カ月前の話をしようと思う。優勝から一夜明けた9月15日、ビールかけに参加したメンバー数人が気持ちを切り替え、鳴尾浜で汗を流していた。その一人が渡辺諒内野手(28)だ。
「やっぱり楽しかったですし、みんなで勝利を分かち合ったので、みんなでできたのはよかったです」
日本ハム時代は2016年に日本一を経験。美酒を浴びたのは7年ぶりだった。当時のことは「先輩方ばかりだったので、なかなか思うようにはっちゃけられなかった」と振り返るが、今はもうプロ10年目。新天地では同世代や若い選手も多く、気兼ねなくビールをぶちまけることができた。
だが、複雑な思いもあった。移籍1年目は開幕から1軍でプレーし、主に代打で出番を与えられながら7月以降はなかなか快音を残すことができず、〝アレ〟への佳境に差しかかる8月中旬に2軍降格。甲子園で優勝を決めた9月14日の巨人戦も2軍から駆けつけた身だった。だから「やっぱりずっと1軍にいて、1年間戦い抜いて分かち合いたかった」というのも偽らざる本音だった。