日本ハムは八回、内野を一時的に5人にするシフトを試した(撮影・宮沢宗士郎) (オープン戦、阪神6ー0日本ハム、10日、甲子園)日本ハム・新庄剛志監督(51)が10日、古巣・阪神とのオープン戦(甲子園)で、沖縄・名護での今春キャンプ中から温めてきた「内野5人シフト」を実戦初披露した。三、八回の守備で左翼手を一、二塁間に回し、外野を2人にした布陣を敷いたことで、従来の二塁ゴロが公式記録で「左ゴロ」となる珍事も生まれた。
その瞬間、甲子園のスタンドがどよめいた。阪神の三回の攻撃。先頭・木浪が打席に入る前に、左翼手・松本剛が一、二塁間の守備位置に就き、二塁ベース後方に二塁手・加藤豪が回る。外野は球界トップクラスの俊足を誇る五十幡が左中間、矢沢が右中間にポジショニング。春季キャンプ中の2月22日に練習した内野5人シフトの実戦初披露だった。
「いつかやる予定だったからね。(シーズン中は)回の初めからじゃなく、ランナー二塁とかでどうしても点を与えたく場面で。今日はテスト。俺の経験上、良いバッターはやはりセンター前を狙いにくる。まあ、確率の問題、駆け引きですよ。内野を5人にすることで、ピッチャーも低め、低めに投げようとする意識が高まる」
木浪が左翼線二塁打で出塁した直後、先発・生田目が森下に左翼席に被弾。指揮官は「あれは外野5人シフトでも捕れん」と苦笑したが、1死後に佐藤輝の〝二ゴロ〟を松本剛がさばき、公式記録上には「左ゴロ」が刻まれた。松本剛は「僕らは言われた通りに動くだけ。でも、グラブも外野手用だし、飛んでこないことを祈っています」としながらも、「小学生の野球でもセンターゴロがギリ。いい記録を作りましたね」と胸を張った。
八回にも左翼で途中出場の万波を一、二塁間に入れて、再び内野5人シフトを試行。2死後、坂本の中前に抜けようかというゴロを二塁ベース後方に守っていた石井がアウトにし、新庄監督も「成功っしょ。失敗したら俺のせい、成功したら選手のおかげ。どっちみち、野球は結果論だから」と上機嫌に球場をあとにした。(東山貴実)
背中に「伸」とプリントされた黒色のTシャツ姿で登場した日本ハム・新庄剛志監督★中込「伸」Tシャツ 新庄監督は試合前練習に、背中に「伸」とプリントされた黒色のTシャツ姿で登場。「これ、中込さんのね。昨夜、食べに行った。『おまえ、俺の後輩やから、着るやろな』って(笑)」。元阪神投手の中込伸氏(53)が甲子園球場のほど近くに構える店が「炭火焼肉 伸」で、新庄監督は〝宣伝部長〟の役割も果たしていた。