プロでの一歩を踏み出した。ドラフト5位のヤクルト・竹山日向投手(19)が10月2日の阪神戦でプロ初登板。1回を無安打無失点に抑えて鮮烈なデビューを果たした。
「緊張して足が震えてマウンドに立ちました。持ち味は直球なので、ストライクゾーンを目がけて腕を目いっぱい振りました。ゼロで抑えることができてよかった」
愛知・享栄高時代は一度も立つことができなかった甲子園。憧れの舞台に立つと「雰囲気を楽しむことができた」と強心臓で最速148キロの直球を軸に佐藤輝と高寺を中飛、最後はロハスを142キロのフォークボールで空振り三振に打ち取った。
伸びしろ抜群だ。昨夏までは最速151キロ。週の半分はウエートトレーニングをするなど体づくりに励んだことで1年間で最速は3キロ伸びて154キロとなった。最大の魅力は体の柔らかさで肩回りの柔軟性があり、しなやかな腕の振り。「理想としてはホップするような直球を投げられるようにしたい」と自慢の直球にさらなる磨きをかける。
3人兄弟の次男。「日向」という名前には、野球好きの父・康雄さんが漫画「巨人の星」の主人公・星飛雄馬をイメージしながら「日に向かうように明るい未来を―」という願いを込めた。それでも両親は野球経験がなく「自由にやらせてもらっていた」と自分でやるべきことを考えながら、のびのびとプレーして成長していった。
入団時には2学年上の奥川恭伸に弟子入りを志願。今季は2軍で一緒に練習することが多く、キャッチボールの相手をすることも多くあった。今では「ヤスくん」と呼ぶほど。「野球に対する姿勢がすごくて、投げ方一つでもめちゃくちゃ考えている」と尊敬のまなざしを向ける。初登板前には「真ん中を目がけて思いきっり投げれば大丈夫。初球はストライクを取ることが大事」とアドバイスをもらった。先輩からの言葉で気持ちを楽に思い切り投げられた。
「先輩ですけど、ライバルでもあります。ダッシュ一つにしても負けたくないなという気持ちもあります」
今月10日からは「みやざきフェニックス・リーグ」がスタート。無限大の可能性を秘めたルーキーが来季に向けてさらなる飛躍を遂げる。(森祥太郎)