同一シーズンでプロ野球史上最多となる8人の初勝利投手が生まれた巨人。2年目の平内龍太投手(24)もプロ1勝を挙げた一人だ。
2021年に亜大からドラフト1位で入団した本格派右腕。1年目の昨季は3試合で0勝1敗、防御率14・40。即戦力として期待されながらも、プロの壁にはじき返された。
「悔しさはすごくあった。今年はやり返すという気持ちだった」
雪辱を期して迎えた2年目。4月に初白星を手にすると、ここまで中継ぎとして53試合に登板。一時は勝利の方程式の一角を担うまでに成長し、大事な場面での起用が増えた。
もがき苦しんだ昨季と飛躍を遂げた今季の違いは何か-。一番の要因は、最大の武器である直球の質の向上と本人は分析する。
「(今季は)真っすぐがスピードも出ているけど、(リリースの時に)押し込めるようになった。いい時は、打者の手元で伸びる強いボールが投げられている」
壁を乗り越えてたどりついた。直球の質を追い求めるあまり、春先は投球フォームが定まらず、結果がついてこなかった。試行錯誤する中、桑田投手チーフコーチから「自然に投げることをイメージしたら」と助言を受けた。
原点に立ち返り、自然体で投げられるフォームづくりに着手。「バランスもよくなって、そこからよくなった」。日米通算173勝を挙げた同コーチの金言が手応えをつかむきっかけとなった。
「真っすぐがいいとき、悪いときがある。シーズンを通して強さのある真っすぐが投げれるように。そこを身につけたい」と平内。才能が開花し始めた剛腕の本領発揮は、まだまだこれからだ。(樋口航)