「僕が帰ってきたからにはコロナはなくなり、球場は満員になります。そういう運命なので」-。昨年11月の就任会見でそう語った日本ハム・新庄剛志監督(50)が、18日のPCR検査で新型コロナウイルス陽性と判定された。
今思えば、〝兆候〟らしきものはあった。静岡遠征中の13日には「俺、夏バテしたこと、人生で一回もないかも。夏バテって何?風邪って何?って感じ。だから逝くときはポックリ早いと思う」と話していたが、その4日後の17日。珍しく熱っぽさを覚えた指揮官は球団マネジャーに体温計を持ってくるように頼み、計ったら35・8度。「ボス、逆に低すぎません?」と言われたが、「俺、37度とかいったことないから」と、ここでもどこ吹く風といった様子。そして、「昨日も(PCR)検査したけど、まあ、コロナは防げないからね。俺の一、三塁(攻撃)と一緒で(笑)。防ぎようがない。セーフティースクイズとかスクイズとか、どうあがいても防げないから」と続けていた。
コロナはさておき、一、三塁でさまざまなトリックプレーを繰り出してきたビッグボス。記憶に新しいところでは、今月3日のオリックス戦の三回2死一、三塁。杉谷の打席で、リードを取る一走・石井が故意によろめいて両手が地面に着く。一塁走者の動きが丸見えとなる左腕の山崎福は条件反射で一塁に投げ、その瞬間に三走・松本剛が本塁に向かってスタート。一、二塁間の挟殺プレーとなる間に悠々と生還した。
実は、牽制(けんせい)球を誘発するこの手の作戦はその昔、どうしても得点できないときに形を変えて少年野球で使われていたりもしていた。新庄監督も「何気ないSNSのDMで『ビッグボス、こういう作戦面白いと思いません?』っていうのが来るんですよ。で、パッとシチュエーションを描きながら、『あー、ウチの選手だったらできるかも』というのでやったりもするし。意外とその作戦というのは小学校や中学校でやってるような作戦が多い。〝さすがにプロじゃ成功せんやろ〟っていう作戦が、意外に成功するっていうね。面白いっスよ」と明かす。
いくら「選手が主役」といっても、やはり奇想天外なビッグボス不在の日本ハムは面白くない。今はコロナ陽性判定による隔離療養から一日も早い復帰を願うばかりだ。(東山貴実)