2試合無安打の阪神・佐藤輝(右)をどう修正するか…=ペイペイD(撮影・安部光翁) (日本生命セ・パ交流戦、ソフトバンク4ー0阪神、3回戦、ソフトバンク2勝1敗、9日、ペイペイD)阪神での現役時代、〝代打の神様〟として、虎党から絶大な支持を得たサンケイスポーツ専属評論家・八木裕氏(56)は、ここ2試合無安打に終わった佐藤輝明内野手(23)に言及し、メカニック部分の修正を課題に挙げた。またベンチには「試合前半の弱さ」の解消を求めた。
最初に言ってきたいのは「シーズンは半分も消化していない。80試合以上残っている」という現実だ。信じて応援してくれているファンのためにも、ここから頑張る必要がある。先は長い。慌てなくていい。まず5割。5割に到達したら、次の目標を設定すればいい。いい波を作って、当面は5割を目指して戦うべきだ。そのために、どうすればいいか。この敗戦から問題点を指摘したい。
今季の阪神は結局は佐藤輝、大山が打たなければ得点できない。2人がしっかり抑えられた結果、2試合連続完封負けを喫してしまった。特に佐藤輝の調子を上げていくことが重要だろう。今の佐藤輝は真っすぐには遅れ気味、変化球には泳ぎ気味。メカニックな部分をいかに修正するか。打撃コーチはもちろんだが、チーム全体で復調させなければいかない。
チーム全体としては細かなミスが相当数、出てしまったことは反省点だ。例えば四回無死二塁から、二走・島田が投ゴロで飛び出してしまい挟殺された。さらに1死二塁から投ゴロで再び二走・中野が飛び出して挟殺。結果的には打者走者が二塁まで進塁して同じ状況が続いたが、もし相手の挟殺プレーがうまかったら、打者走者は一塁ストップになるところ。打球に対して素早くチャージしていればアウトにできた守備のプレーもあったし、投手のベースカバーが遅れたケースもあった。1つ1つのプレーを確実にこなしてもらいたい。
作戦面では「試合前半の弱さ」を感じる。序盤に得点を奪えず、逆に相手に先制され、そのまま押し切られる展開が目立つのだ。選手個々には、試合前半に照準を合わせて、しっかり準備することが大事になる。ベンチにも「より確実に得点する采配」が求められる。なかなか得点力がアップしない今は、より手堅い作戦が必要なのではないか。1点を追う三回無死一塁。序盤はあまり送りバントを採用しないチームだが、今は送ってもいいのではないか(結果は高寺が左飛)。少しでも得点する確率を上げることが、今の阪神には求められる。
各球団の七回以降に出てくる投手は、そう簡単には打ち崩せない。後半の逆転が極めて難しいのが現代野球。だからこそ前半型の戦い方が大事になる。その積み重ねで、慌てず、地道に、まずは5割を目指してもらいたい。