森木の大好物「みそラーメンの半チャーハンセット」(撮影・原田遼太郎) とん吉の店主・梅木秀子さんは森木にエールを送った(撮影・原田遼太郎)阪神からドラフト1位指名された高知高・森木大智投手(18)の軌跡をたどる不定期連載「猛虎維新・森木伝」。第4回は、幼少期から足しげく通った地元のラーメン店「とん吉」の店主・梅木秀子さん(67)が森木と交わした約束を明かしてくれた。立派な体格を育てた〝森木飯〟。プロの世界へ飛び込む怪物右腕の存在が、梅木さんに新たな夢を抱かせた。
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地元の土佐市を走る国道56号沿いに、森木が幼いころから足しげく通う、なじみのラーメン店がある。店の名前は「とん吉」。店主の梅木さんは、いつも優しいあの少年が夢のプロ野球選手となることに目を細めた。
「阪神でよかったなって思います。近いし、高知にも来るし。そのうち、大谷選手みたいになってくれたら。とにかくけがせんように、ゆっくりと焦らんと頑張ってほしいですね」
森木は保育園の頃から家族でラーメンを食べに来てくれた。好きなメニューは「みそラーメンの半チャーハンセット」。小さいときから、体は大きく、中学時代はよく店の入り口に頭をぶつけていたのがいい思い出だ。
阪神からドラフト1位指名された高知高・森木大智プロ志望届を提出した後は、「野球で就職します」と報告を受けた。そのとき、梅木さんはあるお願いをした。
「『もしドラフトかかったら、うちのラーメン店を宣伝してよ』って。覚えていてくれて本当にうれしい」
話しているときはいつもニコニコ笑って、応えてくれる好青年。お世話になった人への感謝を決して忘れることはない。梅木さんは「サインも書いてくれるって。『次に来るときはサイン色紙を買ってきちょいてね』と言ってくれました。あの笑顔を見たら、本当に阪神でよかったと思います」。今度食べに来たときに果たされる、もう一つの約束を心待ちにしている。
そして、プロ野球選手という目標をかなえた森木のおかげで、梅木さんにも夢ができた。
「甲子園に行ったことがないんです。行ってみたい。コロナが落ち着いたら、甲子園に応援に行きたいですね」
その右肩には、故郷からエールをくれる人々の思いも詰まっている。