リラックスした表情で登板に備える青柳。虎の大黒柱に成長した。意地をみせる(撮影・水島啓輔) いざ、出陣! 阪神・青柳晃洋投手(27)が26日の中日戦に先発する。25日は甲子園室内でキャッチボールなどで汗を流し、調整。勝てば14勝目。最高勝率との2冠が濃厚だ。矢野虎で最も飛躍を遂げた変則右腕が最高の形で締める。
タイトルもチームの勝利も奪えるものはすべて狙う。雑草魂で野球に励み、スターダムにのし上がってきた青柳の目は今まで以上にギラついていた。今季最終戦のマウンドで、逆転Vへ望みをつなぐ投球を見せ、今季14個目の白星をもぎ取る。
「大事な一戦に変わりはない。今年の集大成を今年一番のピッチングで締められるように頑張ります」
甲子園室内で汗を流し、ラスト登板に備えた。今季リーグ2位のチーム防御率(3・30)を支えたのは、この男だ。
開幕から先発陣の勝ち頭として働き、5月14日の巨人戦(東京ドーム)から東京五輪によるリーグ戦中断期間を挟んで3カ月間負けなしの8連勝をマーク。日本代表としても世界一に貢献した。
そんな飛躍のシーズンだからこそ、最後は勝って笑いたい。今季はここまで24試合で13勝5敗(勝率・722)、防御率2・51。13勝以上に権利がある最高勝率は確定させており、あとは広島・九里(12勝)と競っている最多勝争いとなる。
24日のマツダスタジアムで九里に土をつけたことにより広島は3試合を残しているものの、九里の逆転は難しい状況。虎投では2014年のメッセンジャー以来となる最多勝をさらに近づける。
「(自身初の)タイトルどうこうより目の前の試合をしっかり勝ってチームに貢献した結果がタイトル獲得につながればいい」
矢野監督は「(シーズンの)最後に投げるのにふさわしいような年にアイツ(青柳)自身がしてくれている。今まで通り(相手に)向かっていってくれたらいい」と期待する。青柳が打たれたら仕方がない。そう思わせるだけの男に成長した。
「当然、優勝したいですが、ヤクルトの結果があるので、まずは明日しっかり勝てるように頑張ります」と背番号50。一年のすべてをぶつける。竜打線を抑えて、天命を待つだけ。午後6時。まばゆい光に照らされながら、今季最後のマウンドから右腕をしならせる。(織原祥平)